4~5年前から登場し、人気を集めている「飲む日焼け止め」。服用するだけで紫外線対策ができると話題ですが、本当に効果があるのか気になりますよね。今回は「飲む日焼け止め」が、紫外線対策に有効な理由をわかりやすく解説! 紫外線によるしわやシミ、たるみ、ソバカスに悩んでいる方は必見です。

解説:HPCひまわり美容クリニック院長 後藤瞳
日焼けはどうしてできるの?肌が黒くなる原因は?
後藤:「日焼け」とは、紫外線によって皮膚に起こる反応のこと。紫外線は、波長によって種類が分かれており、「UVA」と「UVB」が肌に影響を及ぼします。
紫外線の対策をきちんと行わないと、しわやシミなど肌トラブルの原因に。そのため、肌に直接塗るタイプの日焼け止めにプラスして「飲む日焼け止め」の併用がおすすめです。
「飲む日焼け止め」とは どんな効果があるの?
後藤:「飲む日焼け止め」とは、簡潔に言えば紫外線による肌ダメージを軽減できるサプリメントのことです。主成分は「抗酸化」成分で、紫外線によって発生した活性酸素を除去。それにより、タンパク質やDNAへのダメージを予防してくれます。これは、紫外線の中でもUVAに対して効果的な作用ですね。
また、飲む日焼け止めを内服することでMED(Minimal Erythema Dose)も上昇。MEDとは「最小紅斑線量」のことで、数値が高いほど紫外線抵抗力も高いことを意味します。反対に、数値が低いほど日光に当たった際に肌が赤くなりやすいです。
塗る日焼け止めは使わなくてもOK?
後藤:前述の通り、飲む日焼け止めのメインの作用は「活性酸素除去」と「MEDの上昇」。また、日焼けによる赤みの引きも早くなります。
ただ、飲む日焼け止めのSPF(Sun Protection Factor)は2弱程度にしか相当しません。。塗る日焼け止めの方が、MEDの上昇効果は圧倒的に高いです。飲む日焼け止めだけでは、紫外線対策は不十分。塗る日焼け止めもしっかり使いましょう。
活性酸素は、紫外線に限らず、日常的なストレスによっても発生します。活性酸素からお肌や身体を守るためにも、夏だけなく一年通して内服すると良いでしょう。ちなみに、影響を及ぼす報告はありませんが、妊娠中・授乳中の使用は避けるのが無難です。
後半では、特におすすめの飲む日焼け止めをご紹介! 皮膚科で販売しているのか? インターネットで購入しても安全なのか? など、入手方法についても詳しく見ていきます。
監修:HPCひまわり美容クリニック院長 後藤瞳
参考文献:BellaPelle 2019 August vol.3, no.4